朝の保育園の前。
靴をはかせようとすると「イヤ!」、上着を着せようとしても「イヤ!」。
時計を見ながら床に寝転ぶ2歳の子を前に、「もう無理、疲れた」と座り込みたくなる。
イヤイヤ期のこんな朝は、多くの家庭で起きています。
結論:2歳のイヤイヤ期は、子どもに「自分でやりたい」という気持ちが育ってきたしるしで、親の育て方のせいではありません。
対応に疲れるのは自然なことで、全部に付き合わず「大事なことだけ守る」と決めて大丈夫です。
つらさが続くときは、市町の子育て相談を早めに使ってください。
この記事を書いた人:いずっこ編集部(運営:株式会社峰・静岡県熱海市)。
伊豆13市町の子育て窓口を公式ページで確かめながら記事にしています。
保育士・医師ではないため、発達の心配は専門職への相談を案内しています。

イヤイヤ期の2歳への対応に疲れる前に、知っておきたいこと
イヤイヤ期とは、1歳半から3歳ごろに多い、何でも「イヤ」と言ったり、思い通りにならないと泣いたりする時期のことです。
一般的には2歳前後がいちばん強いと言われ、始まる時期も終わる時期も個人差があります。
この時期の「イヤ」は、反抗ではなく自己主張の始まりと考えられています。
自分でやりたい、でもまだうまくできない、言葉でも伝えきれない。
その気持ちが「イヤ」や大泣きになって出てきます。
国の資料も「イヤだ」は子どもの気持ちとしている
こども家庭庁が掲載している体罰等によらない子育てのためにには、子どもが言うことを聞かない理由はいろいろあると書かれています。
例として、親の気をひきたい、子どもなりに考えがある、言われていることがわからない、体調が悪い、などが挙げられています。
そして、「イヤだ」というのは子どもの気持ちで、そうした感情を持つこと自体はいけないことではない、とされています。
重要でないことなら「今はそれ以上やり合わない」のも一つの方法だと、国の資料にも書かれています。
全部に勝たなくて大丈夫です。
同じ資料では、しつけのために体罰を加えることは法律で禁止されている(2020年4月施行)とも説明されています。
叩きそうになるほど追いつめられたときは、親が悪いのではなく、助けが必要なサインです。
「疲れる」のは、対応がまちがっているからではない
イヤイヤ期の対応に疲れるのは、毎日何十回も気持ちを切りかえる必要があるからです。
食事、着替え、歯みがき、お風呂、寝る前。
1日の流れのすべてで「イヤ」が出ることもあります。
さらに、仕事や家事、きょうだいの世話も重なります。
疲れを感じるのは、それだけ毎日向き合っているということです。
「イライラしてしまう自分」を責めなくて大丈夫です。
疲れたと感じたら、休み方と頼り先を増やすタイミングです。
場面別:イヤイヤへの対処のしかた
イヤイヤへの対処に「これをすれば必ず止まる」方法はありませんが、気持ちを受け止める、選ばせる、場所を変える、の3つは多くの場面で使いやすいと言われます。
場面ごとに、取り入れやすいものを選んでください。
| 場面 | よくある様子 | 試しやすい対処 |
|---|---|---|
| 着替え | 服を着ない、脱いでしまう | 2着から選ばせる、「どっちの足から入れる?」と聞く |
| 食事 | 食べない、投げる | 量を少なくする、食べなくても時間で切り上げる |
| 歯みがき | 口を開けない | 歌を決める、人形に先に「みがく」まねをする |
| 外出先 | 寝転ぶ、帰らない | 静かな場所に移る、「あと1回すべったら帰ろう」と見通しを伝える |
| 寝る前 | まだ遊ぶ、寝ない | 毎日同じ流れにする、電気を消す時間を決める |
気持ちを言葉にして返す
「靴をはきたくなかったんだね」「もっと遊びたかったね」と、子どもの気持ちを言葉にして返すと、落ち着くきっかけになることがあります。
国の資料でも、子どもの気持ちや考えに耳を傾けることが、子どもの気持ちが落ち着くことにつながると説明されています。
気持ちを受け止めることと、言うことを全部聞くことは別です。
「はきたくないんだね。
でも、お外に行くから靴ははこうね」と、気持ちと行動を分けて伝える方法があります。
子どもに選ばせる
「靴をはいて」より「青い靴と赤い靴、どっちにする?」の方が、子どもが自分で決めた気持ちになりやすいと言われます。
選ぶ数は2つまでにすると迷いにくくなります。
場所や遊びで気分を変える
泣き止まないときは、場所を変えるだけで気持ちが切りかわることがあります。
お店の中なら外へ、家の中なら別の部屋へ移ってみる方法です。
好きなおもちゃや遊びに誘って、気持ちの向きを変えるのも一つの手です。
ただし、毎回おやつで止めると、それが習慣になることもあるため、使いすぎには注意が必要です。
危ないことと、そうでないことを分ける
道路に飛び出す、高い所に登る、人を叩くなど、危ないことはその場で止めます。
一方で、服の組み合わせ、食べる順番、少しの寄り道などは、多少ゆずっても困らないことが多いはずです。
お子さんによって、こだわりが出やすい場面は違います。
1週間ほど「どの場面でイヤが出たか」をメモすると、対処を考える場面をしぼりやすくなります。
「ここだけは守る」ことを2〜3個に決めておくと、それ以外のこだわりには付き合わずに流しやすくなります。
親の気持ちにも余裕が生まれます。

疲れたときの「親の休み方」
イヤイヤ期を乗り切るには、子どもへの対応の工夫と同じくらい、親が休める時間をつくることが大切です。
家族、園、地域の預かりを組み合わせて、ひとりで抱えない形をつくってください。
| 休み方 | 内容 | 伊豆での入口 |
|---|---|---|
| 家族と交代する | 朝か夜の1場面だけパパや家族に任せる | 例:寝る前の対応を週2日交代 |
| 子育て支援センターに行く | 親子で遊べる場所で、保育士に話を聞いてもらう | 各市町の子育て支援センター |
| 一時預かりを使う | 数時間だけ子どもを預ける | 市町の一時預かり・ファミリーサポート |
| 電話で相談する | 匿名でも話せる窓口がある | 子ども・家庭110番(静岡県)など |
国の資料には、子育ては気力も体力も使うため、困ってから相談に行こうとしても、その気力が湧かないこともある、と書かれています。
そのため、落ち着いているときに、地域子育て支援拠点など子どもを連れて出かけられる場所へ行ってみることも勧めています。
子どもを叩いてしまいそう、怒鳴るのが止まらない、と感じたら、子どもを安全な場所に置いて、いったんその場を離れて深呼吸してください。
そして、その日のうちに相談窓口に電話してみてください。
疲れのサインを見逃さないチェックリスト
イヤイヤ期の対応が続くと、自分の疲れに気づきにくくなります。
次のうち、当てはまるものがいくつあるか見てみてください。
| チェック | 当てはまったら |
|---|---|
| 朝起きた時点で、もう疲れている | 夜の睡眠を確保する方法を家族と相談する |
| 子どもの「イヤ」を聞くと、体がこわばる | 1日1場面だけでも誰かに交代してもらう |
| 大きな声で怒る日が週に何度もある | 子育て支援センターや電話相談で話してみる |
| 誰とも大人と話していない日が続く | 支援センターや育児相談の日に出かけてみる |
| 叩きそうになったことがある | その日のうちに相談窓口へ電話する |
いずっこ編集部が伊豆13市町の公式ページを確かめたところ、どの市町にも子育ての悩みを相談できる窓口がありました。
当てはまるものが2つ以上あれば、ひとりで抱えず、近くの窓口を使ってみてください。
ママとパパで対応をそろえるコツ
子どもの行動に対して、ママとパパで言うことが違うと、子どもは混乱しやすくなります。
「ここだけは守る」ルールを家族で共有しておくと、どちらが対応しても同じ答えになり、子どもも理解しやすくなります。
また、こだわりが強い場面では、得意な人が担当するのも一つの方法です。
例えば、着替えはパパ、寝かしつけはママ、と分けると、それぞれの負担が軽くなります。
おもちゃの片付けを遊びにして一緒にやるなど、楽しく終われる工夫も役に立ちます。
発達が気になるときは
ことばが少ない、目が合いにくい、こだわりがとても強いなど、イヤイヤ期とは少し違うのではと気になることもあります。
イヤイヤ期と発達の特徴は見分けがつきにくく、家庭で判断する必要はありません。
1歳6か月児健診や3歳児健診、市町の発達相談で、保健師や心理士に様子を見てもらうことができます。
気になった場面をメモしておくと、相談のときに伝えやすくなります。
今日できる一歩
今日できることは、「ここだけは守る」ことを2〜3個、紙に書き出してみることです。
例えば「道路では手をつなぐ」「人を叩かない」「寝る時間は9時」。
それ以外は、少しくらい思い通りにならなくても大丈夫、と決めてしまう方法です。
書き出したら、パパや家族にも見せて、同じルールで対応できるようにしておくと楽になります。
疲れが続いているなら、今週のどこかで1回、子育て支援センターに行くか、市町の相談窓口に電話する予定を入れてみてください。
伊豆で相談できるところ
伊豆の13市町には、イヤイヤ期のような毎日の子育ての悩みを話せる窓口があります。
匿名で電話できるところや、子どもを連れて行けるところもあります(2026年11月時点。
11月4日に各市町の公式ページで確認)。
伊東市:伊東市家庭児童相談室
しつけや子どもの行動、不登校などの相談を受けています。
匿名での相談もできます。
伊東市 子育てに関する相談窓口
伊豆の国市:オンライン子育て相談
相談フォームに入力すると、希望の方法で回答してもらえます。
子どもが寝たあとに相談を送りたいときに使えます。
伊豆の国市 オンライン子育て相談
函南町:子育て交流センター(地域子育て相談機関)
予約なしで子育ての相談ができます。
親子で遊びに行くついでに話を聞いてもらえます。
函南町 地域子育て相談機関
下田市:下田市こども家庭センター
母子保健と児童福祉の部門があり、子育ての悩みを相談できます。
下田市こども家庭センター
熱海市:子育て応援相談(すくすく子育て応援相談会)
発達や子育ての相談ができ、心理士・言語聴覚士への相談は予約制です。
熱海市 子育て応援相談
河津町:療育相談(のびのび発達検査など)
発達が気になるときの相談先です。
発達検査は予約制で、2か月に1回です。
河津町 療育相談
ほかの市町の窓口は、市町ごとの一覧(/town/)や子育ての相談先まとめ(/soudan/)から探せます。
少し離れたいときの預け先は預ける(/azukeru/)にまとめています。
よくある質問(FAQ)
イヤイヤ期はいつまで続きますか?
一般的には3歳を過ぎるころから落ち着いてくることが多いと言われますが、個人差があります。
ことばで気持ちを伝えられるようになるにつれて、少しずつ減っていくことが多いようです。
イヤイヤ期に怒ってしまうのはよくないですか?
怒ってしまう日があっても、それだけで子どもの育ちがだめになるわけではありません。
あとで「さっきは大きな声を出してごめんね」と伝えれば十分です。
叩く・怒鳴るが止められないと感じるときは、相談窓口を使ってください。
パパの言うことは聞くのに、ママだと聞かないのはなぜ?
いちばん身近な人ほど「イヤ」を出しやすいと言われます。
甘えられる相手だからこそ出ている面もあるので、ママの対応がまちがっているとは限りません。
赤ちゃんのきょうだいが生まれてからイヤイヤが強くなりました。
下の子が生まれたあとに「イヤ」や甘えが強くなるのは、よく見られる反応の一つと言われます。
赤ちゃんのお世話の合間に、上の子と2人だけで過ごす時間を5分でもつくると、気持ちが落ち着くことがあります。
対処に困るときは、市町の育児相談で話してみてください。
イヤイヤ期がない子もいますか?
目立った「イヤ」が少ない子もいます。
強さも時期も個人差が大きく、少ないから心配ということも、多いから問題ということも一概には言えません。
まとめ:イヤイヤ期は「全部に付き合わない」でいい
2歳のイヤイヤ期は、子どもの「自分でやりたい」気持ちが育っているしるしです。
国の資料も「イヤだ」は子どもの気持ちとしていて、重要でないことはやり合わないのも一つの方法だとしています。
疲れたら、家族や地域の手を借りるタイミングです。
伊豆の各市町には、匿名で話せる窓口や、予約なしで行ける場所があります。
子どもがけがや急な体調不良のときは静岡こども救急電話相談 #8000(毎日24時間)へ、命にかかわるときは迷わず119へ電話してください。

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